中学生の頃から世話になっている道具
縫い物や編み物などの手芸が好きで、うちにはたくさんの手芸道具が揃っています。
基本的な道具の縫い針やマチ針、布切りバサミや糸切りバサミ、目打ちなどは、中学校の家庭科の授業のために買ったものをいまだに使っています。
それらは十数年、いえ、ウン十年前に買ったような道具ですが、使うのに何の支障もありません。
中学生向けの道具ですから、高級なものではないのに、とても長持ちして、しかも使いやすいので重宝しています。
前回実家に帰ったとき、子ども部屋の押入れの中を整理していたら、中学生のときに作ったスモッグやスカートなどが余り布と一緒に出てきました。
久しぶりに暗闇から陽の光を浴びたその布で、何をつくろうかなとワクワクしています。
手芸はダサいというイメージがあるそうですが、昔は、学生時代に手芸が趣味と言えば、かなりモテモテだったのです。
家庭的な女性をイメージさせたからでしょうか。
今の時代は、そうした家庭的をイメージさせる特技や趣味を持つ努力も無しに、しきりに女子力アップなどを喚いていますが、女子力って一体、何なんでしょうか?
料理・洗濯・炊事・片付けが出来れば、それだけで十分に女子力満点なんですけどね。
親がそのような、女性としての魅力が垣間見えることを伝えることが少なくなったのでしょう。
男女は同じであるべきだと、必要以上に言い張る弊害が出てるのではないでしょうか。
男子力は磨かなくてもいいの?
不器用な私と器用な主人と毒舌娘
可愛いものが大好きな娘についていけない自分がいます。
本当に女の子は幼いながらに女で、私よりも女子力が高いのです。
振り振りのレースは当たり前、スタッズ使いの服でキラキラしたビーズなども好きです。
そんな私でも幼稚園で使う娘の袋は可愛く作ってあげたいと思うと、時間をかけてもなかなか作業が進みません。
まず、娘がこれを付けてと頼んできたのがスパンコールでした。
この人生の中で私はスパンコールを使った手芸などをやったことが一回もありません。
自慢ではないのですが、本当に幼いころからクールなものが好きで、ビーズやスパンコールなどは見て楽しむものだと思っていたのです。
母はこのような少女系のデザインが大好きなので、母に作り方を教わりました。
しかし、手先が器用でない私はもう本当に苦痛で仕方がありません。
ゴム通しでさえ、私は苦手でいつも主人にゴム通しをしてもらうほどなのです。
さらに絡まった紐や包装紙からシールを上手にはがすことも苦手で、スパンコールなどは私の能力からは程遠いものでした。
あの小さな穴に紐を通すだけでもすごいと思うのに、それを一つ一つ縫い付けていくのです。
時々天井を見て、自分の今していることは夢だと思う…ように現実逃避している私もいます。
そんな時に私の進み具合を見に来た娘が「まだまだだね。まだ先は長いね。」としれっと言ってくるのです。
確かにこの時間をかけて私の進度ではまだまだなのはわかっています。
でもそれをまた娘に言われてしまうと怒りよりも悲しみの方が強まってきます。
あぁこんなことで涙が出るなんて…と思いながらつーっとほおを涙がつたいました。
すると、主人が「俺がやってみようか?」と言ってくれたのです。
もしかしたら私はこの声を待っていたのかもしれないと思いながら、器用な主人を褒め殺して、全てやってもらいました。