おじいちゃんの思い出

五年前に祖父が他界した。大正生まれの祖父は体がとにかく丈夫だった。
大戦では水軍として召集され戦艦に乗っていたそうだ。
だからとにかく泳ぎのスピードが速いらしく、私たち孫と一緒にプールに遊びにいってくれた。

泳げない幼い私を肩に乗せて、姉のバタ足練習などを見ていた。
丈夫な体だが、現役で勤めているころはお酒を飲み過ぎて肝臓をずいぶん悪くしたらしい。

タバコもバンバン吸って大酒飲み、そんなおじいちゃんは私の姉である初孫が生まれてからタバコを辞めたそうだ。
お酒はずっと飲んでいたから、帰省するときの手土産には日本酒を用意していた。

そんなおじいちゃんが倒れた日、いつものように晩酌で日本酒を飲んで上機嫌だったそうだ。
酒やタバコは体に悪いはずだが、90歳近くまで祖父は健康そのもの。

本当に体に悪くて健康を害するものは一体何なんだろう。
おじいちゃんに似て大酒飲みの私は自分の肝臓あたりをさすりながら考えているのだ。

おじいちゃんの速度で、ゆっくり歩くトイプードル

これは、私があかちゃん、やっと歩けるくらいのこと。
自宅で飼っていた雑種のわんちゃんとの話です。
私のことを、完全に妹と思っていたようです。
犬が、お昼寝しているとき、私が、どん!!と上から乗っても、全然怒らず、ぺろぺろなめていたみたいです。
犬が立ち上げると当時の私の背丈とほぼ同じ。
動物って、ふいに、うしろから触られること、嫌いますよね?飼っていた犬はちがいました。
私が、うしろから、柔らかい犬のおしりのお肉を触る事が好きだった私。
ふいに、何度も近づくにで、おやは、少しひやひやしていたみたいですが、いくら、おしりをムギュとされても、ペンペンたたいても、しっぽをひっぱっれても、やさしい目で見守ってくれていたそうです。

ほかの人間が同じことすると、(私くらいの子供でも)やさいい犬だったので、噛んだり、吠えたりすることはなかったにしろ、すごく嫌がって、逃げちゃっていたみたいです。
私は、その頃、そのわんちゃんと話ができていた?ようで、犬と二人っきりで、よく話をしていたみたいです。
母は、私はなにを言ってるか(私もちいさかったので、私がなにえお言ってるかも)わからなかったけど、あんたたちは、お互いわかってたんだと思うよと言っています。
正直、小さすぎて、その頃のこと、はっきりは覚えてはいないですが、犬と二人で映っている写真はいまでも大切な一枚です。

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