努力は報われる

高校に入学した日、担任の先生から言われた言葉を覚えている。
この学校に入りたくなかった人もいるかもしれない、けれど現実を受け入れてほしい。

そんな内容だった。
公立高校の滑り止めとして有名な私立高校だったからだ。

同じく私も高校受験を失敗した一人だった。
1年の始めの頃、進路指導で4年生大学へ進学したいということ、具体的な大学名を考えた。

けれど面談で先生から言われたことはかなり厳しい現実だった。
死に物狂いで勉強しなければいけない状況。
だけど私は諦めなかった。

高校受験に失敗した時、父に言われた言葉があったからだ。
高校受験に失敗しても、将来高校の名前を聞く人はあまりいない。

それよりも最終学歴だ。
最終学歴で挽回すればいいのだ。
この父の言葉は私を突き動かした。

結果的に合格したのは、1年生の時に担任の先生から厳しいと言われた4年生大学だった。
先生が言われた通りに、死に物狂いで勉強した。

この結果となったのも、高校での努力があったからだ。
努力は必ず報われる。
それを学んだ高校時代だ。

ただし、本当に「努力は報われる」という言葉の意味を知っていて、しっかりと伝えられる人は大人でも多くは無い。
「らしき事」として、努力は報われる話をする人はいるが、本質的な話となると何も知らない人のなんと多い事か。

簡単な事である。
正しい努力を続けることである。
努力にも方向性があり、正しい道に向かわなければ、無駄な努力を重ねて時間と労力を失うだけである。

母の思惑

私の母は私に「自分の仕事を持ち、働く女性」になることを望んでいました。
小学校の頃から、当時周りでは珍しかった進学塾に入れ、将来は優秀な大学に進むというレールを敷きました。
私はその期待にそこそこ応え、地元から通える範囲では、優秀と言われる大学に進学しました。

その後私は、地元で就職。
職場には実家から通っていました。
そして就職してから数年後、大学時代に知り合った男性と結婚しました。
結婚を機に、実家を出て、結婚相手と自分の職場の中間地点に新居を構えました。
実家からは少し距離が離れました。
出産を機に、退職。
そして相手の職場に近いところに引っ越しました。
その結果、実家からはさらに離れたところに住むようになりました。
それ以降、私はほぼ専業主婦の状態となりました。
出産で専業主婦になることは自分が望んだ結果ですが、育児が落ち着いてきて、働きたいという欲求も出てきました。
ですが、実家のサポートをうけられないところにいます。
私自身、母はパートをしていましたが、身内のお店で働いていたため融通がきき、私が学校から帰る時間には、母も帰っていることが多かったです。
仮に私が就職したとしても、子どもが熱を出したらどうする?
何かあったとき、会社は休めるのか?
子どもの立場で、親がそのような状態になる経験がなかったため、私はフルタイムでの就職に踏み切ることができませんでした。
今の私は、昔の母と同じ、自宅から近距離で働くパート主婦です。
たぶん母は今の私の状態を、もったいなく、はがゆく感じていると思います。
母親が私に高学歴の進学を望まず、その道を示さなければ、もしかすると、高卒で地元の会社に就職し、地元で実家のサポートを受けながら、今でも正社員で働いていたかもしれないなぁ、とも思います。
自分の人生、子どもの人生。
なかなか思うようにはいかないものです。

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